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プレス様用写真・動画「FUKUJU SAKE Cocktail Competition 2025」

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FUKUJU SAKE Cocktail Competition 2025 決勝大会 試聴用


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

◎審査説明
森﨑
今回は1人持ち時間10分間でプレゼンテーション方式です。
ご自身のカクテルをご自身でお話ししながら 魅力を発信し、そして、カクテルを作成するというコンペディションになっています。
項目は、そのプレゼンテーション内において、ご自身の日本酒カクテルの魅力や日本酒カクテルの今後の発展についてどのような考え方をしているのかという点です。
そして、その審査並びにテクニカル、正しく器材を扱えているかやバーテンダーとしての技術というポイントも今回は審査項目に入っています。
そして、何より大切なのが作品構成力でネーミング(名前)です。ちょっと響きのいいものとかそういうところも審査に入っています。
あとはテーマストーリーといったその創作意図と連動したものであるとか、あとは普及性オリジナリティあとは味覚、香り、バランスです。
そういった点を総合的に評価して、各4名の審査員が得点をつける。
その合算ポイントで一番ポイントの高かった選手がこの度の「FUKUJU SAKE Cocktail Competition」のチャンピオンとなります。
 
 
◎競技者パフォーマンス
①高橋卓志
私が創作したカクテルは、神戸で生まれ育った、私が福寿と神戸から受けたインスピレーションをグラスに閉じ込めました
その思いを表現するには、キリッとした飲み口でありながら、ソフトな甘みも兼ね備えた「福寿 純米酒 御影郷」がぴったりだと直感いたしました。
ベースに使用る御影郷のキレ の良さは柑橘の要素を持つ副材料や白桃などとの相性が良く都会と自然が共存する町神戸の風景を表現できます。
そして御影郷自身が持つ歴史を重ねた味が、震災や空襲を乗り越 えてきたタフな町神戸を表現しています。
またアジア最大級の貿易港を持つ神戸は昔から海外からの お客様や文化を取り入れてきました。そんな海外のバーにも慣れたツーリストの方にも物足りなさを感じないように総量が120ミリとボリュームを出しました。
そしてこれからも訪れた人やこの街に 住む人が神戸の明るい日差しに照らされることを願いこのカクテルを燦燦(さんさん)と名付けました。
それではお作りしていきます。
まずはベースとの相性が良く神戸の人の優しさを表現することができる福寿ゆず酒、アプリコット白桃から注いでいきます。
そして、次に神戸を照らす太陽の日差しを表現したオレンジジュース、ライチピューレを注ぎます。
氷を入れしっかりとシェイクしていきます。
中身をミキシンググラスに注いでいきます。
ここでベースとなる御影郷を注いでいきます。ここで氷を入れしっかりとステアしていきます。
グラスに注ぎ入れ、ローズマリーとゴジュベリーを飾って完成です。
海外にはローズマリーと握手するということわざがあるそうです。
出かけるときに庭先のローズマリーを握って香りを手に移し、緊張で疲れた時に手に残ったローズマリーを香りを嗅いでリラックスするそうです。
そしてゴジベリーには消化を促進する作用があります。
慣れない旅先で緊張したり、ついつい美味しい神戸の食べ物を食べてしまった方にも、このカクテルで癒されていただきたいと考えています。
そして、私は今後日本酒のカクテルがワールドスタンダードになっていくと考えています。世界的なトレンドでバーの世界でも どんどんカクテルの低アルコール化が進んでいます。
そんなブームの中で日本酒はうってつけの素材だと考えています。
日本人が大切に作り続けた日本酒を日本人が持つおもてなしの心を大事にして、日本国内から海外へ発信していきたい。
日本酒の新しい飲み方をカクテルで国内でそして海外でもスタンダードになる日が来ると確信しております。
その日を楽しみにこれからも精進してまいりたいと思います。
 
②古山 凜々香 
古くから神戸は、日本と様々な国をつないできた港町神戸。
その地で育まれた銘酒「福寿」は 様々な困難を乗り越え、この町と共に歩んできました。
本日ご紹介するカクテルの名は「Fuku Rosa」です。
福寿のフクとスペイン語でピンクのバラ色を意味するロサ。ピンクのバラの花言葉は感謝と幸福。
このカクテルに出会ってくださった皆様への感謝と日本酒とテキーラという2つの伝統異国のスピリッツという革新的な出会いによって生まれた新しい可能性を託しました。
テーマは伝統の重なりです。
このカクテルは3つの核で構成されています。
1つ目、今回の主役である神戸の誇り「福寿」です。
今回はこちらの純米吟醸を1杯あたり60ml使用してまいります。
華やかでフルーティーな印象が特徴的です。
口に含んだ瞬間、米本来の旨味を感じられ、乳酸のような芳香な香りが口当たりを優しく包み込みます。
ノーベル賞の晩餐会でも供されるまさに世界に誇れる日本酒。その奥深い味わいを軸に捉えました
2つ目、メキシコの誇りであるテキーラです。
皆様はテキーラにどのようなイメージをお持ちですか。
日本ではまだ多くの方が罰ゲームのお酒や一気飲みされるお酒などマイナスな印象をお持ちだと思います。
ですがテキーラもまた伝統と職人技が息づく守るべき文化なのです。
今回はエルッチャロのシルバーを1杯につき15ミリ使用してまいります。
原材料である磨き抜かれた青いアガベの香りは福寿と重ねることでより一層奥深い味わいを引き出してくれます。ここで伝統が国境を越えて響き合います
3つ目神戸の自然の恵みである桃です。
「福寿」に感じる山田錦の柔らかな甘み。
そして六甲山の清らかな水と大地で育まれた桃からインスピレーション受けた白鶴酒造のプルプル桃酒を1杯につき30ml使用してまいります。
こちらの桃酒は優しく華やかに 香りを開かせてくれます。
またほんのりゼリーのような食感 も楽しめるのでカクテルの最後に口当たりが楽しめるお酒となっております。
そして最後にレモンジュースを1杯につき15ミリ加えてまいります。レモンジュースを加えることでカクテル全体を引き締め輪郭を整えてまいります。
福寿をはじめエルッチャロ プルプル桃酒は一般の主販店やオンラインでも入手可能です。再現性が高く店舗でも家庭でも楽しんでいただくことができます。
神戸の地が育んだ素晴らしい日本酒福寿カクテルを通してさらにその良さを普及させることができるのではないでしょうか。
それではカクテルを仕上げてまいります。
氷を入れ軽くステアしていきます。
ステアは軽めに行っていくことで福寿本来の味わいを残したまま、香り味余韻が一体となる瞬間を作っていきます。
もう片方もステアしていきます。
今回グラスとして選んだのは 陶器のお茶碗です。陶器のお茶碗には、良いことが続くや幸せの橋渡しといった意味を持ち、今回のカクテルにぴったりです。
またお茶碗の柄もシンプルなものではなく、桜や花火の柄など、神戸の景色をイメージしやすいものをチョイスしてみました私がお作りする一杯、「Fuku Rosa」の味わいは福寿の優しい甘みそして桃の華やかな香り、最後にテキーラの凛とした切れ、この3層が織りなす軽やかで芯のある一杯となっております。
そしてガーニッシュには神戸の象徴ポートタワーをイメージした赤のチュールを添えました。カクテルと一緒に召し上がっていただくことでチュイルの香ばしさがより味わいを深いものへとしてくれます。
手作りで一つ一つ仕上げたこの飾りもまた神戸という街へのリスペクトを込めたものです
私は20歳の頃日本酒に難しそうという印象を持っていました。
ですがカクテルという新しい扉を通すことで私と同じような若い世代の方々や海外の方にもその魅力に自然と触れていただけるのではないかと信じています。
実際「Fuku Rosa」をお店で提供させていただいた際にも、海外のお客様方からおいしいとの声を多数いただきました。
文化や言葉を超えて 日本酒の魅力が伝わった瞬間です。
このカクテルには、私がこれまで出会ってきた人、素材、経験、全てが詰まっています。
今後も異国の文化と幸福がこの「Fuku Rosa」を通して続いていく未来を願って、そんな「福寿」にありがとう。
そしてこのコンペに導いてくれた真に感謝して、そして何より今この瞬間、この場にいてくださる皆様へ、心からの感謝を込めて、どうぞ「Fuku Rosa」です。福寿にとって新しい一歩一杯をお楽しみください。
 
③生田理実
本日は神戸の洋菓子文化をカクテルに取り入れ、日本酒「福寿」純米吟醸の清らかでフルーティーな味わいを生かした上品なデザートのカクテルをお作りしていきます。
皆様の中でこういったカクテルコンペティション、初めてご覧になるという方いらっしゃいますか。
私が挑戦する技能競技の大会では、メジャーカップを切るという所作であったり、ボトルの取り扱い、そういったところも審査の項目に含まれます。
そういった細かい所作というものは 日本のバーテンディングの特徴であり、海外のお客様をおもてなしする一つの要素だと考えます。
今日はそういったところも 注目していただきたいです。
それではお作りしていきます
まずは酒かすです。
本日を使うのは日本酒で少し柔らかくしたものを使用していきます。
酒かすは関西でとても馴染みが深く、さらに福寿のサスティナブルな日本酒作り、ボトルの再資源化であったり、節水です。
そういったことに私自身も何か貢献したいと思い、今日は酒かすを材料に選びました。次に牛乳です。
牛乳と酒かすを合わせることで、カクテルに少しチーズのような発酵のニュアンスを加えていきます。
次にチョコレートリキュールです。
次にグレナデンシロップです。どちらもバーで手に入りやすい材料を選びました。
ここで出来上がったカクテルの液体の分離を防ぐために一度攪拌していきます。
酒かすと副材料をしっかりと混ぜ合わせます。
そして最後に日本酒「福寿 純米吟醸」です。
六甲山の自然の恵みを受け清らかでフルーティーな味わい、海外からも人気の日本酒です。
今回は日本酒の味わいを生かしたいので最後に注いでまいります。
こちらの日本酒をカクテルに使うことで、より神戸のスイーツにふさわしい甘さが強すぎない上品なデザートのカクテルに仕上げることができます。
それでは最後に仕上げてまいります。
濾しながら注ぎます。
カクテル名のポートダムールはポートは港、ダムールは愛を意味します。
港から発展していたこの福寿、そして愛のある皆様のような方々が集まる街、この神戸をイメージしてポートダムールと名付けました。
最後にピスタチオをふりかけます。
ピスタチオの緑は神戸の山を。
グラスのラズベリーパウダーは神戸のポートタワーを。
そして日本酒「福寿 純米吟醸」のブルーのボトルで神戸の海をイメージしております。
そしてピスタチオとラズベリーパウダーはカクテルと味わっていただけると美味しく感じられます。
実はこちらのカクテルに似たスタンダードなカクテルもございます。
そういったカクテルのようにベースの酒を日本酒に変えるなどして、これからも多くのお客様に提供していきたいそんなふうに考えております。
それではお待たせいたしました。
ポートダムールの完成です。
神戸観光を楽しんだ夜のアフターディナー にぜひおすすめしたい一杯です。
どうぞご賞味ください。
 
 
◎競技者インタビュー
Q1.競技を終えた今のお気持ちや会場の雰囲気はいかがでしたか?
①高橋卓志
一番だったので解き放たれた開放感と、あとこんなにたくさんの方が日本酒をカクテルで飲むという新しい飲み方にチャレンジしていただける機会をいただけて、本当に素敵な場に立ち会わせていただいたなという気持ちでいっぱいです。
②古山 凜々香
私は東京から来たのですが、すごい緊張していて、競技中もずっと手が震えていました。伝えたいことは伝えられたかなと思います。すごくやりきったという気持ちです。
③生田理実
私もいろんなカクテルの大会に挑戦はしてきたのですが、こういう酒蔵で行うコンクールは初めてだったので、日本らしい新鮮な空間でカクテルを作らせてもらえることができてそういった経験をさせてもらえて今日は良かったです。
 
Q2.本大会は初めての開催でしたが、応募してみようと思ったきっかけは何でしたか?
①高橋卓志
自分の働く店舗が本当にお膝元であり、灘区新在家にありますので、近くの地域が少しでも盛り上がればという気持ちも少しはありました。あとはやはり自分が慣れ親しんだ酒造りの町で育ってきたので、の酒造りの町を代表する「福寿」がカクテルコンペをするとなれば、やはり立ち上がらずにはいられないだろうという、その気持ちです。
②古山 凜々香
私はもともと日本酒が好きで、日本酒が好きなお客様がいらっしゃって、その方とよくお話ししていました。その中で福寿さんでカクテルコンペが開催されるっていうのを聞いて、参加してみたいと思いました。というのも、私のお店はテキーラとメスカルってメキシコのお酒をメインで置いているのですが、日本酒でカクテルというのを今まで挑戦したことがないお店でした。また、海外のお客様もすごく多いので、その中で日本酒を使った何かはないかと言われることが多々あり、これをきっかけに福寿の良さと日本酒でカクテルっていう面でお店にとって新しい風が吹けたらいいのかなと思って参加させていただきました。
③生田理実
「Sloppy Joe」では日本酒を使ったカクテルは提供していないです。洋酒が多いので新たな挑戦ができたらいいなとお客様にも提案できたらいいなと思って今回応募しました。
 
Q3.福寿は以前から飲まれたりカクテルで使われたりしたことはありましたか?
①高橋卓志
はい、しておりました
②古山 凜々香
何度か飲ませていただいたことがあって、特に日本酒っていろんなお名前があると思うのですけど、こんなにおめでたいというか、縁起の良いお名前の日本酒はあんまりないと思っていて、ボトルも青色ですごく印象的だったり、すごく心に残っている日本酒の一つです。
③生田理実
バーでは日本酒使われたことはないが、福寿はノーベル賞の時に一度飲んで、今回この度改めてまた飲ませていただいたんですけど、またさらに美味しさを実感しました。
 

◎優勝インタビュー 生田理実様
Q1.今のお気持ちを率直に教えてください?
A1. 皆さんのプレゼンテーションと日本酒のカクテルを味わせていただいて、自分はテイストとお話の力不足だったというところもあって、自分自身が優勝するとは思っていなかったので率直に嬉しいです。
 
Q2.今回の製作過程で一番苦労したこととか、またすごく工夫した点というのはどういった点でしたか?
A2.審査員の講評もそうだったんですけど、日本酒の味わいを引き出すというところでは苦労しまして、他の材料が結構しっかりと味があるチョコレートだったり、ベリーの味わいがしっかりしているので、その中で日本酒の味わいを引き立たせるために、どうすべきかというところは悩んで、酒粕が結構硬い酒粕だったので、柔らかくするために日本酒を使ったりとか最後に注ぐっていうところで工夫することで日本酒の味わいを精一杯引き出したというところは考えて作りました。
試作は何度もして何度もしました
 
Q3.今日の演技は自分の中では何点をつけれますか?
A3.60点ぐらいです。緊張しました。出来上がりのカクテルが自分の理想のカクテルにできたのかなってちょっと思うところもあったので60点です
 
Q4.審査員の皆さんは真剣な顔つきで競技者を見られていて、特に森崎さんは真剣な目をされててそれを見て余計緊張が高まったりはしませんでしたか?
A4.しました。お客様の顔を見るようにして、伝えたいところは見るようにそういったふうにしました
 
Q5.観覧された皆様にメッセージをお願いいたします
A5.ここに来ていただいて、今日はどうもありがとうございました。そしてこの機会、この大会に携わってくださった福寿の皆さん、皆様と集まってくださったメディアの皆様もお忙しい中今日はありがとうございました。