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8月のうまいもん/イチジク

さかばやし今月のうまいもん

さかばやし_今月のうまいもん_無花果入稿用
イチジクが、関西自慢の果実だって知っていますか?

 夏に旬を迎えるイチジクは、漢字にすると「無花果」と表現します。その意味は、花を咲かせずに実をつけるように見えることから。漢語からの由来で、中国では、映日果とも書き、インリークォと発音するようです。イチジク自体は、古くから親しまれている果樹で、メソポタミアでは6000年前から栽培されており、古代ローマでも甘味源として活用されていました。日本に入って来たのは、江戸時代の初めで、ペルシャから中国を経て長崎に伝わっています。その当時は、映日果をエイジツカと読んでおり、やがてそれが転じてイチジクと呼ばれるようになったそう。当時の日本では、唐柿、蓬莱柿、南蛮柿、唐枇杷と呼んでおり、柿やびわに似たものとの位置づけだったのでしょう。薬樹として活用されたのが最初で、次第に果実を食べて甘味として楽しんだと伝えられています。
 イチジクは、耐寒性が弱いために関東以北ではあまり育てられていません。宮城県蔵王町や丸森町でも栽培されているようですが、東国よりもむしろ西国の特産物といえるかもしれません。イチジクの栽培は、さほど難しくないそうで、専門家に言わせれば家庭向きの果実と表現します。ただ雨が降ると、もう皮はズルズルになってしまい、保つことができないために関西圏でも都市近郊果実として扱われているのです。
 川西・神戸・羽曳野が関西でも三大産地として知られ、殊に兵庫県の川西市のものは、持て囃されるといいます。現在、市場の約8割を占めるという「桝井ドートン」は、明治42年に広島の桝井光次郎さんがアメリカから持ち帰った品種。果実の皮が硬めで輸送にも適しており、樹が管理しやすく、収穫量も多いので日本で広がりました。この「桝井ドートン」は、それまであった蓬莱柿や外来種・ブラウンターキーの2倍の大きさがあって栽培量も2~3倍あるために農家にとってはことさらよかったのでしょう。桝井光次郎さんは、果樹地帯だった川西に着目し、友人の前川友吉さんと川西での栽培に着手して成功します。それが神戸にも広まって行ったようです。
 神戸はオシャレな街として知られていますが、実は農業王国でホウレン草、春菊などの軟弱野菜を主に、イチジクや柿といった果実もたくさん生産されています。神戸市自体もその訴求に余念がなく、神戸いちじくフェアを開催。その名も「神戸いちじく」としてぎりぎりまで収穫を待った良質なものを限られた地域でのみ流通させ、完熟の良さをアピールしているのです。
 イチジクは、大抵は生で食べるのが多いのですが、実は料理にもよく活用されています。仏料理のイチジクのソースはあまりにも有名ですが、和食でも味噌と合わせることで、いつもの果実が違った風味を見せます。その他、甘酢にしたり、白和えにしたりと色々。イチジクの天ぷらというのも甘みがあっていいものです。「さかばやし」では、兵庫県産のイチジクを8月のうまいもんとして取り挙げ、会席料理の一部や一品料理としてお楽しみいただきます。地元神戸や川西をはじめ、兵庫が誇る特産果実をぜひこの機会にご堪能ください。

(文/フードジャーナリスト・曽我和弘)

料理長おすすめ「イチジク」の一品
■無花果の胡麻クリーム掛け 1,000円
■無花果の天ぷら 1,300円
■無花果と夏野菜と鱧の土佐酢ジュレ 1,700円
いちじくの胡麻クリーム掛け・純米吟醸02b
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※写真はイメージです
※価格は税込みです

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