環境に負荷をかけない酒造り(2023.7.11)

環境に負荷をかけない酒造り
地球温暖化による気候変動は、日本酒の原料である山田錦などの酒米の生産に大きな影響を与える恐れがあります。高品質な酒米を安定的かつ長期的に調達することは、酒造りを続けていく上で不可欠です。また、深刻な水不足により農地や酒蔵が影響を受けるかもしれず、私たちは将来も継続しておいしい日本酒を提供するため環境負荷をかけない酒造りに注力しています。
私たちの目標は、50年後もおいしい日本酒を日本だけでなく世界のお客様に提供すること。そのために、環境に負荷をかけずに日本酒を造ることを自分たちの存在意義としています。
二酸化炭素の排出は温暖化を加速させると言われていますが、昨年私たちはお米を蒸す工程で使用するボイラーの燃料をカーボンニュートラルな都市ガスに転換し、徹底した温度管理などさまざまな事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで調達することが可能になりました。これにより、日本酒の醸造工程における二酸化炭素の排出をゼロにすることに成功したのです。これは日本酒の酒蔵としては世界ではじめての成果です。
日本酒は幸せや喜びを共有するための飲み物であり、私たちがつくるお酒は一人一人と世界をふくよかにするものでなければなりません。また、伝統的な飲み物である日本酒を地球にやさしいものにアップデートする必要もあります。
環境に配慮しながら日本酒を醸造し、持続可能な未来を築くことに貢献したい―。私たちの取り組みは、おいしい日本酒を提供するだけでなく、地球の環境保全にも寄与するものでありたいと願っています。
(神戸酒心館広報部部長 幸徳伸也)

2023年7月11日 産経新聞「伊丹・灘五郷 酒蔵便り」
