神戸酒心館

新着情報

酒粕の食文化 伝え守る(2024.3.13)

神戸酒心館SDGsへの取り組みさかばやし


酒粕の食文化 伝え守る

 日本酒は米と水を原料に造られています。日本酒とともにできる副産物が「酒粕」で、酒蔵では古くから酒粕を食材としても利用してきました。酒粕の代表的な料理のひとつが「粕汁」です。しかし、粕汁が神戸の郷土料理ということは意外と知られていません。
 ところで、日本酒の消費量は国内消費が低迷し、昭和40年代をピークに減少傾向にあります。そのため酒粕の流通も減少しています。また、昭和以降の洋食文化の定着と食材の多様化もあり、家庭で粕汁を作る機会も少なくなってきました。
 このままでは酒粕の食文化が衰退してしまう―。そんな危機感をもち、酒粕の食文化を広めるため平成27年(2015年)にはじめたのが「酒粕プロジェクト」です。このプロジェクトは、食材を扱うプロの方々に酒粕を「美味しく食べる」ための一品を提案いただき、実際にさまざまなお店で販売をして酒粕を広く知ってもらうことを目的としています。
 当初は有馬の老舗旅館「御所坊」と神戸酒心館の「蔵の料亭 さかばやし」の2店舗で始まったプロジェクトですが、その後、神戸だけでなく関西各地に広がり、「神戸」を超えて参加するお店が増えていきました。
 また、和食だけではなく、洋食や中華、スイーツ、カクテルなどさまざまなジャンルに広がっています。大学生が考案をした酒粕料理は、当社敷地内の日本料理店「さかばやし」でも実際に提供したり、酒粕を使用した餌で育てた「神戸元気サーモン」の養殖を行ったりとさまざまな観点からの取り組みも行っています。
 10年目を迎える今年のプロジェクトには20以上の店舗が参加しています。今月まで関西のお店でさまざまな酒粕を使用した料理が楽しめますので、ぜひこの機会にお出かけください。
(神戸酒心館広報部部長 幸徳伸也)


2024年3月13日(水)産経新聞「伊丹・灘五郷 酒蔵便り」