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10月/婦木農場の秋野菜

さかばやし今月のうまいもん

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家族が畑で丸かじりできる野菜を 

 籠に盛られた黒枝豆。これが「婦木農場」をテーマにした旬の会のまず初めのごちそうです。丹波の秋といえば、黒枝豆が有名で、その解禁日には車を走らせる人が目立つほど。産地として知られる築山では、黒枝豆を求める方の車で渋滞が起こると聞きます。築山から近い丹波・春日町も同じように黒枝豆が収穫されており、勿論、同町にある「婦木農場」でも生産されています。黒枝豆と黒大豆の違いは、収穫同期によるもので、黒枝豆は10月頃から約2週間と、収穫期間は短いのが特徴です。枝豆で収穫せずにそのまま置いておくと、おせちでお馴染みの食材である「黒大豆」になります。
 「さかばやし」では「婦木農場」の野菜の良さを知ってもらうために、常に直仕入しており、その集大成的なイベントとして毎年一回、「婦木農場」の野菜をテーマに旬の会を催しています。野菜は、季節によって収穫物が異なるため、どの時季でも旬の会を催すことができます。最近は秋の開催が多く、黒枝豆の収穫に合わせて行うことができないかと企画する私達も考えます。そのため、旬の会の初めの一品で黒枝豆をご提供できれば、この時季に企画した甲斐があったというものです。
 「婦木農場」は、丹波春日町にあるファーム。古くから代々この地で農業を続けており、現当主・婦木克則さんの話では、最も古い記述は、江戸時代の宝暦4年(1754年)に、十代前の当主逝去が載っているとのことです。七代目当主の時代には、農閑期に灘の酒蔵へ出稼ぎに行っていたとの記述もあり、灘の酒とはその当時から繋がりがあったようです。昭和12年から乳牛を購入して酪農を始めたり、餅や醤油などの加工品も造って野菜とともに近隣の町へリヤカーで販売しに行ったりと、とにかく色々な事をしながら主の農業を支えていたのでしょう。
 婦木克則さんといえば、無農薬栽培や有機栽培の世界では一目置かれる農業家で、世間がまだ無農薬栽培に注目していなかった30年以上前からその栽培を行なっていました。始めた頃は、農薬を使用した栽培が全盛で、周囲からは異端児扱いだったかもしれません。父親にすら理解されない中、婦木克則さんは品目ごとに自然栽培へと徐々に移行させて行き、10年の月日を費やして全てを自然栽培に転換したと言います。「玉葱やじゃが芋などの土ものは、わかりやすいのですが、葉物が難しく日々邁進していくうちに、時代がやっと追いついてきました」と話していました。「婦木農場」では、有機とか、無農薬とかの言葉のマークを付けたいのではなく、「家族が畑で丸かじりできるものを」という基準で農作物を作っています。「その結果、有機肥料を使って農薬を使わないのが多いのです」とは、まさに食べ物を作る人の姿勢を表現しているように思えてなりません。
 「婦木農場」は、1.5haの土地に年間百種以上の野菜を作っており、少量多品種を産する近郊農家の典型と言っても過言ではありません。そこで育てられるものは、「野菜が持つ本来の味がする」、それがこのファームの良いところです。秋には、紙マルチなる方法で育てたお米はもとより大納言小豆・大豆・さつま芋に里芋・蕪・ブロッコリーなどの野菜が収穫されます。黒枝豆も10月には収穫されます。「さかばやし」では、それらの秋野菜を直送してもらい、会席料理の一部や一品料理に用いますので、ぜひ秋の野菜の美味しさをご堪能ください。

(文/フードジャーナリスト・曽我和弘)
2021年10月

料理長おすすめ「婦木農場の秋野菜」の一品
■秋野菜の炊き合わせ 1,100円
■穴子と秋野菜の天ぷら 2,950円
■丹波黒枝豆の湯がき ※10月中旬入荷予定

※写真はイメージです。
※おすすめの一品は予約にて承ります。価格は税込価格です。

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