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6月のうまいもん/丹波・婦木農場の夏野菜

旨い野菜は、高級な牛肉や魚を凌ぐ! 
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6月は野菜の話をしましょう。春に蒔いた種がすくすく育ち、実になる季節がやって来ました。兵庫県丹波市に位置する「婦木農場」でもトマトやナス、玉ねぎ、きゅうりなどができており、夏野菜の走りの時期を迎えています。「婦木農場」を営む婦木克則さんは、農業の世界では名の知れた人。彼の作る無農薬野菜が美味だとの評判を取っています。婦木さんの話では、婦木家が丹波の地で農業を営むようになったのは10代前から。多分、それ以前もやっておられたのでしょうが、家系図にそれより昔のことが記録されていないために正式にはわからないとのことでした。婦木さんは、今ほど無農薬農法が叫ばれていない30年前からそれに取り組んでおり、今ではその道の重鎮とも呼べる存在です。「昔ながらの農家」と謙遜しますが、それはそれは凄い人なのです。
 昔ながらと言う通り、「婦木農場」では、米づくりを行い、野菜を育て、乳牛を飼うスタイル。まだ育成期の米も紙マルチという無農薬栽培法を用いながら除草剤を使わぬようにして育てています。一方、野菜づくりの方も盛んで、約1.5haの土地で年間50種以上作っているというから、どちらかというと、少産多品種にあたると思われます。
 先日、婦木さんに電話をかけると、「夏野菜は7〜8月に本格的に成ります。今は一番成りが出始めた頃。例えば、6月下旬に成る夏ゴボウは、アクが少ないのが特徴。なのでサラダに用いることが多いですね」と話していました。5月下旬のトマトはまだまだ小さく、500円玉くらいの大きさ。5月中旬に実をつけ始めたものが、1ヵ月ぐらいかけて1.5倍まで成長するそうです。そうなってくると、「旬を堪能する会」を催す頃には、いい具合の大きさになっていると思われます。「トマトは最盛期にはすぐに赤くなるのですが、走りの時季は赤くなるまで時間がかかります。ゆっくりゆっくり色づいて行く分、味も濃くなるんですよ」と婦木さんは教えてくれました。
 一方、にんじんは、夏と冬とでは味わいは異なります。冬にんじんの方が旨いので好きだとの声も聞かれますが、夏にんじんは硬く、香りが強いのが特徴で、アクが強く個性的といえるかもしれません。和食の職人が多用したがる万願寺唐辛子もやはり夏の産物。これとて6月下旬は走りのもので、大きさがあるわりには柔らかく、逆に辛みは少ないそうです。婦木さんに言わせると、ピーマンの類は無農薬向きだそうで、わりによくできるのだとか。「でも、体(実)が弱ると辛くなってしまうので、ストレスがかからぬように育てるのがポイント」と話されていました。
 さて、「さかばやし」では、この時季に婦木農場から直接野菜を取り寄せ、夏野菜の一品を提供することにしています。但し、自然の産物ですから必ずあるとは限りません。美味しく実って献立用に使える品々だけを送ってもらい、調理に用いる予定です。婦木さんの野菜をぜひ食べたい!という方は、6月26日(金)19:00〜に行う「旬を堪能する会」へぜひお越しください。この日は、婦木農場の夏野菜がテーマ。走りの時季を迎え、ゆっくり時間をかけて育てた野菜を使って「さかばやし」加賀爪料理長が献立を考えます。高級な肉や魚を凌ぐ味わいを持つ婦木農場の夏野菜を存分にお楽しみいただく予定ですので、乞うご期待を!
(文/フードジャーナリスト・曽我和弘)
〜〜〜〜〜  今月のおすすめ一品  〜〜〜〜〜〜
・冷やしトマト  400円
・ヤングコーンの天ぷら  600円
・焼き茄子  800円
・明石の穴子と有機野菜の天ぷら  1,900円 など
*仕入れの状況により献立は変わります
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